月経トラブル専門鍼灸-冷え性 型

無月経・過少・生理痛・不妊で不安・極度の寒証・生命力減退・虚弱体質・普段からジワーッと重い腰痛・うつ・引っ込み思案・将来への恐怖・後頭部の頭痛 など 

冷え症 型(生命力減退・虚弱体質・腎虚 型)

(注)女性に対して「冷え症ですか?」と尋ねると、たいていの方は「はい、そうです」と答えます。しかし、実際には寒が原因で無月経・過少・生理痛などにかかっている方は、そのうち半分くらいです(当方の患者さまの割合)。なぜ、女性は「自称・寒症」が多いのでしょうか?それは、妊娠した際、胎児を守るために、寒に敏感にできていると思われます。それは、胎児が流れにくいようにするための仕組みです。

※鍼灸施術をしていて、このタイプには下記のような方が多く見受けられました。すべてが当てはまることはありませんが、いくつかの項目にお心当たりがあるのではないでしょうか?

月経   飲食   身体の特徴・症状   性格など   改善法



無月経・経血量が過少・不妊が不安・生理不順などのトラブル:冷え性 型-Menstruation

@生理初日または2日目に痛みがある
 このタイプの生理痛の特徴は、寒で気血がかたまり、それが出るときに痛みが襲います。また、気血の通り道が狭いことも要因の一つです。

A周期が比較的長い(生理不順、稀発・無月経など)
 生理の周期が比較的長く、遅れがちです。身体の中の新陳代謝が低下していることを意味します。また、寒でかたまることや、気血生成能力減退も影響しています。悪化すると無月経になることもあります。

B経血量が少なくいうすい
過少月経である
 うすいのも子宮の新陳代謝低下の例です。だらだらと長く続く場合もありますが、量はそれほど多くなくうすいのが特徴です。胃腸虚弱と連動して起こりますが、気血生成能力が著しく減退するからです。

C子宮・卵巣トラブルなどになっている
このタイプは、陽虚をめがけて寒邪が侵入し、寒凝といわれる症状におちいりやすいです。そのため、寒凝→お血(アマリモノ)と変化します。この”お血”といわれるアマリモノが、月経のたびに子宮に溜まることを繰り返すと子宮・卵巣トラブルになる人もいます。

無月経・血量が過少・不妊が不安・生理不順などのトラブル:冷え性 型−飲食

@甘いものが大好き
 
エネルギーが枯渇するために、即効性のエネルギーに頼りたくなります。これは胃腸虚弱とも共通しています。しかし、甘いものの過食は、骨を弱体化するので生命力を一層弱めます。そうは言っても、簡単に甘いものをやめられないのが人の常です。そんなとき、私はチューインガムでごまかしてます。「チューインガムも甘いじゃないか!」ですって?チョコレートをむさぼるよりはマシですよ。砂糖の悪影響についてはよもやま話「砂糖」をご覧ください。”寒性タイプの砂糖過剰摂取”は、「肝臓が悪い人のアルコール」と同等に考えています(乱暴な言い方をしてすみません)。






無月経・血量が過少・不妊が不安・生理不順などのトラブル:冷え性 型−身体の症状・特徴

@職場で冷房に当たりすぎたのが原因で、生理痛・過少・無月経などのトラブルが悪化した
  典型的な寒邪の侵入です。上司にかけあって席を変更してもらうなどの措置が必要です。


A重くだるい腰痛がある。寒い日は特に調子が悪い。

 腰痛は重くだる〜い痛みが特徴です。ぎっくり腰のようなものとは違います。ウォーキングなどの軽い運動から始めることにより、軽減していきます。



                             

B生活全般に疲れやすく、骨がきしむような疲れを感じるときがある
 とにかく疲れやすいのが特徴です。腎は骨を主るため、身体の芯から疲れるような状態に陥りやすいのです。睡眠・食事・運動で、徐々に改善していきます。

C頻尿で、寝ている間にトイレに行く。膀胱炎になったことがある。
 これも寒証の特徴。冷えるとトイレに行きたくなる経験をした方はたくさんいると思います。腎・膀胱が正しく働けば、寝ている間はトイレにあまり行きたくなりません。


D背中が張る後頭部が重い・痛い
 腎は膀胱と密接に関係しており、特に生理が近くなると、膀胱経の気のルートである背中(肩甲骨の間など)や後頭部がこったり、痛くなったりします。こる人がすべて寒証というわけではありません。
  
E入浴すると疲れる
 このタイプは、虚弱体質に当てはまります。「入浴すると温まり楽になる」というのは、単純すぎる発想です。虚弱体質者にとって、入浴は体力を消耗するため、ぐったりと疲れます。お湯につかると、身体に負担がかかるのです。入浴時間は短めにし、熱すぎないようにしましょう。

Fストレスを感じると心臓がドキドキすることがある
 多くの人に該当するとはいえませんが、「心腎不交」といって下に位置する腎が弱くなり、相対的に上側に位置する心が強くなりすぎて、心が不安定になりやすくなります。特に生理が近くなるほど顕著です。ゆっくりと深呼吸して、自然に親しみストレスを吐き出すようにつとめましょう。

G耳の聞こえが悪くなったり、耳鳴りが聞こえることがある
 「腎の穴は耳」という言葉があります。つまり、腎が弱くなると、耳の働きが悪くなり、聞こえにくくなったり、耳鳴りが聴こえたりする人も珍しくありません。食生活を改善して海のもの(小魚・海草)を食べるようにするといいのです。

H骨がもろい、骨密度が低いといわれたことがある
 腎は骨を支配します。腎が弱くなると、少しの刺激でも骨折したり、痛めやすくなります。手首、足首などの関節が弱く、コキコキと鳴ることがあります。これも骨の問題です。骨が弱くなると関節も弱くなり、手首や足首に違和感を感じます。年齢を重ねてくると、手首や足首を回す癖の方が多いのはこのためです。食生活を改善して海のもの(小魚・海草)を食べるようにし、運動で吸収率を高め改善に努めましょう。

I脱毛が目立つ、髪が細く、力がない

 腎は髪にあらわれます。それは、髪は骨の余りだからです。髪が太くて、ゴワゴワとしている方は生命力が強いのです。その典型は黒人です。黒人は生命力が最も強いため、髪に力があり、縮れ毛になる場合も多いのです。逆に、髪が細くて力がない方は生命力が弱いことを示します。脱毛が目立ったり、最近、髪に力がなくなったなどの自覚がある人は要注意です。改善のためには、やはり海のものと運動がキーワードです。

J歯に力がなく、硬いものを噛めない
 歯は骨の一部です。虫歯になりにくく、歯周病もない人は寒がなく、胃腸(脾)も強いようです。同じように歯磨きをして、甘いものを控えていても、人によって歯を悪くする人と、そうでない人があるのは、腎や胃腸(脾)の強さの差によるものです。逆に歯を強くするためには、腎の強化は避けて通れません。カルシウムの摂取に努めましょう。

J普段の食事でカルシウムが不足しがち

これも骨の問題です。海のものを常食化して腎を強化し、生理痛・過少・無月経などのトラブルの改善に努めましょう。


K気圧の変動に弱い
 このタイプはあまり多くありません。低気圧が近づくと、眠くなったり頭がいたくなったり、だるくなったりします。中には「脳が空洞になったようだ」と表現する人もいます。こんな日は無理せずに早く休むようにしましょう。

L腰の辺りが黒ずんでいる

 腎は腰の少し上に位置します。また、五色でいうと腎は黒に該当します。腰の辺りが黒ずんでいたり、シミが多いのは、腎の弱りを意味し、寒証の人にも多く見られます。特に下半身を冷やさないようにしましょう。

M舌が白または青味を帯びている。歯の両側に歯型がついていることもある 
 冷え性になると舌の上についている苔状のものが白かったり、青味がかったりします。また、舌全体の力もなくなるため、しぼんだようになり、歯の両側に歯型がつくこともあります。

N脈が比較的遅い
血液の拍動が弱くなりがちなため、比較的脈拍が遅くなります。寒証で拍動が強すぎるのは、より悪化した状態であり、注意が必要です。運動で体力をつけましょう。

O声に力がなく、ボソボソしゃべる
 エネルギーが枯渇するため、声に力がなく、か細い声でボソボソ話します。本人は一生懸命話しているつもりですが、周囲から見ると、声が通らず聞き取りにくいのが特徴です。

P下腹が張ることがある

 「腎間の動気はヘソ下3寸に宿る」とは、江戸時代の有名な養生法に書かれています。下腹が弱く力がなかったり、逆に張りすぎているのも、寒証がひどいことを意味します。下半身は温かくしましょう。

Q運動は苦手
 生命力が弱くなると、倦怠感が強くなり運動を嫌います。しかし、運動しないとさらに生命力が弱くなり、悪循環に陥ります。

Rいつも眠い
自然治癒力を発揮させるためには、寝ることが最も効果的です。そのため、身体が寝ることを要求することがあります。また、脾の働きがうまく行っていないときは、血液を胃に集めて消化するため、食後に眠くなります。運動・睡眠・食事を正しくして、早く寝ることを心がけましょう。

S肌がいつも乾燥していて、唇が乾いて荒れる。口の中はいつも乾いている
 寒証の典型的な例です。水分代謝機能が低下するためです。必要な所には行かず、不必要な所にたまります(腎などに水がたまる人もいる)。特に緊張する状態が続くと、体液や唾液の分泌が低下し、口の中や唇がいつも乾いた状態になります。そのため、虫歯になりやすい傾向があります。陰虚の人は水を多めに摂取してもOKですが、陽虚の人が水分を多めに摂ると、水分代謝機能に負担がかかり、余分な水分は寒に回ります。気をつけましょう。

21 性欲をあまり感じない

 腎の力は、言い替えれば生殖能力です。生殖能力が弱まるわけですから、性欲も低下します。恋愛も穏やかな関係を好みます。自分にあった無理をしない恋愛でよいのではありませんか。

22 腎が弱い(肉親に腎の弱い人がいる)
 腎が主る命門の火が弱いと寒がきつくなります。足を中心とした運動は命門の火を向上させます。腰がジワーと重い人などは、足を中心とした運動をした方が腰の状態もよくなるものです。

23胃腸が弱い
<胃=鍋><火力=腎陽(命門)>に例えられ、腎陽が不足すると火力が弱くなるため、胃=鍋を温めることができなくなり、食物消化に障害を来たします。そのため、食欲減退や過食傾向などの症状が起こります。
       

無月経・血量が過少・不妊が不安・生理不順などのトラブル:冷え性 型−性格など

@消極的な性格だ
 性格が穏やかで、他人から憎まれないのがこのタイプです。しかし、本人は「もっと積極的になりたい」と思っている場合が多いようです。穏やかでおとなしい性格も魅力的です。無理に積極的になる必要はありません。

A不安感が多く、ぼんやりした恐怖感を感じる。または、おどおどする
生命力が減退し寒が入り込むと、精神力の土台となる力 (元気)が不足しがちになります。精神不安定は最も苦しいものです。考えても仕方がないことは考えないようにした良いですよ。

B何かにすがって生きていたい

生命力が弱くなると、精神不安定になります。異常にさびしくなったり、涙もろくなったり、将来への不安を強く感じるようになります。これは、その人を取り巻く環境のみに問題があるのではなく、生命力の弱りによるものです。これに比較して生命力が強い人は、「たいへんだ」などと愚痴を言いながらも、たくましく生きています。寒証 型の人からみると、うらやましいのではないでしょうか。

C人を遠ざける傾向があり、人の輪に入るのを躊躇してしまう
 人と人のつながりは生命力を強めます。逆に生命力が弱くなると、壁をつくって人を避けたり、用心しすぎたりします。これは、人と関わることによるエネルギーの消耗を抑えるためです。精神力で強制的に人と交流しようとしても、無理が生じ、逆に人間関係を崩す場合があります。そんなときは、内臓の力をアップさせることで、生命力を改善させることが必要です(東洋医学では生命力=内臓力)。そのためには、足を使った運動・少なめの食事・早寝の三要素を守りましょう。

Dおしとやかである、反面、弱気で言いたいことも言えない
 これもパワーが足りないため、おしとやかでおとなしくなります。しかし、言いたいことも言えないため、損をしがちです。勇気を出して、言うべきことは言いましょう。

E人と喧嘩するくらいなら、泣き寝入りする方が楽だ
 生命力が弱くなると、人との争いを嫌います。これは、自分の生命力を超えたことをすると、自分自身に跳ね返るからです。「他人にうらまれることがなく穏やか」というのが周囲の評価です。それもすばらしいことですよ。

F生きていくことが辛いと思うときが多い
 生命力が弱くなると、精神不安定になることは述べました。また、言いたいことも言えないため、様々な苦難を乗り切るときに大変な思いをします。これは、生命力の豊かな人には決して分からないことであり、このタイプのもっとも辛いことです。内臓を整え、いざというときに備えましょう。

G人から怒られることを異常に恐怖する、怖い人の出現で生理痛・過少・無月経などのトラブルが悪化した、バレたら困ると思い悩んで悪化した
 
このタイプは腎虚と呼ばれます。腎は「恐」を主ります。何か(人や出来事)を異常に恐怖するあまり、悪化する例があります。また、腎は髪にあらわれるため、抜け毛や髪に力がないのは腎虚です。「非常な恐怖を感じると一晩で白髪になる」などという言い伝えを聞いたことがあると思います。精神と内臓は直結します。バレたら困ることは、しないに越したことはありません。








無月経・血量が過少・不妊が不安・生理不順などのトラブル:冷え性 型−改善法

@運動不足に気をつける
 生命力の状態は足にあらわれます。逆に足を鍛えることにより生命力がアップして、子宮の寒を追い出したり、気血生成能力をアップさせます。生理痛・過少・無月経などのトラブル改善のためには、ウォーキングから始めて運動に慣れてきたら、公共の体育館やスポーツクラブなどで、腹筋と足を鍛える運動をお勧めします。背筋や上半身を鍛える運動は、あまりお勧めできません。運動不足は長い年月をかけて、徐々に身体を蝕(むしば)んでいきます。

A冷たいものは夏でも飲食しない
 夏に体内に侵入した寒は、冬に自覚症状となってあらわれます。夏でも温かい温度のものを飲食しましょう。

Bコーヒー、お茶、紅茶などは控える(麦茶・プーアル茶・十六茶・爽健美茶など、神経がピリピリしないものは例外)。ただし、過剰な水分は寒に回るので要注意。タバコは論外
 これらは、女性にとって最も大切な「下焦」を虚にします。「下焦」は、人間にとって最も大切な生命力(生殖器・大便小便口など)が宿る場所です。特に冷え症の人は、飲みすぎると悪影響を及ぼします。「下焦が虚」の意味については、「
@胃腸 型・簡単編-身体の特徴・症状、G胃の場所(または少し下)を押すと違和感がある。または硬く張っている」をご覧下さい。お茶などの成分だけを取り出して、「〇〇という成分は身体に良い」とするのは単純すぎる発想です。いくら成分が良くても、飲み物全体で身体にどのような作用を及ぼすのか、をきちんと考える必要があります。

C糖分を控え、糖質は炭水化物でとる

 糖分は、骨や髄の元となるミネラルの摂取に悪影響を及ぼします。どうしても我慢できないときは黒砂糖を少量摂りましょう。そうは言っても、簡単に甘いものをやめられないのが人の常です。そんなとき、私はチューインガムでごまかしてます。「チューインガムも甘いじゃないか!」ですって?チョコレートをむさぼるよりはマシですよ。砂糖の悪影響については
白砂糖をご覧ください。私の考えでは、「寒性タイプの砂糖過剰摂取」は、「肝臓が悪い人のアルコール」と同等です(乱暴な言い方をしてすみません)。

D冷房に気をつける

 夏は体内の熱を外に発散するため、皮膚表面の毛穴(のようなもの)を開いた状態になっています。開いた状態で冷房に当たるため、寒が直接体内に侵入し、ひどくなります。電車などの冷房がきついところでは、上着を着ましょう。職場でも上司に掛け合って、低い温度にするようにしましょう。


E早寝する
 寒が入りやすい臓は腎です。腎は夜10時から朝5時までの間に睡眠をとらないと疲労し、悪影響です。それが、無理でもなるべく早く床につましょう。寝不足が何ヶ月、何年単位で重なると機能が減退し、そこに寒が侵入します。中国ではこれを暗耗というそうです。

F足の裏のツボ(湧泉・・・ゆうせん)に市販の灸を据える
 このツボは寒に効くといわれています。毎日、または1日おきにお灸を据えることにより、冷え症にもある程度の効果が期待できます。

Gバレたら困ると思うことはしない
 このタイプの人はデリケートなため、些細なことでも気に病む傾向があります。他人から反感をかったり、嫌われることを恐れます。それは、腎は五情でいうと「恐」だからです。しかし、必要に迫られてそれらを実行してしまった場合、「バレたらどうしよう」と四六時中気に病み、生命力が極度に減退します。「大きな恐怖を感じると一晩で白髪になる」、といういい伝えはそこから来ています(腎=髪)。「恐」の心理が原因で極度の寒証に陥り、数年治らなかった例もありました(この人は、タウンジャケットを2枚重ねしても寒さで震えていました)。気に病む原因となる行為はなるべく慎みましょう。

H特に下半身は常に温める

夏でも下半身は常に温めておきましょう。下半身が寒になると全身の機能が衰え、精神も不安定になります。また、夏に冷やしたシッペ返しは、冬になってから襲ってきます。飲食も常に温かいものに努め、身体をいたわりましょう。

I日本人特有の食物を食べる
 日本人以外は食べそうもない食物がキーワードです。具体的には、海藻・山芋・小魚(頭から尻尾まで)・納豆・などのエグイ食べ物が生命力の活性化に役立ちます。ただし、食べ過ぎれば逆効果ですから、動物性脂肪食品や甘い物を減らして、その分食べるようにすると良いと思います。

J水分は適度にとる(摂り過ぎない)
よもやま話「冬季の正しい水分摂取」をご覧下さい。


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