運動しすぎによる無月経などについて−即効性を目指す鍼灸

まれにではありますが、運動部(陸上など)の活動などにより、運動量が多すぎることが原因で、生理不順・過少月経・無月経などに陥る方がいます。よくあるご質問を掲載してみました。

Q なぜ、月経が異常になるのですか?
A 運動を始める前には正常であったにも関わらず、運動を始めてから異常になったのであれば、運動量が多すぎることも疑ってかかる必要があります。つまり、消費エネルギー>吸収エネルギー・・・ということです。

Q 仲間内に月経 異常を起こしている人はいません。運動量も食べる量も同じなのに、なぜ、私だけなのですか?
A 脾力の問題です。脾力とは、食べ物を消化吸収してエネルギーに変える力のことを指します。あなたは周囲の人よりも脾力が弱い可能性があります。
*脾力≒胃腸の力

Q 私は胃腸は弱くありません。食欲もあるし下痢もしない、他の人と同じくらいの量を食べています。
A「下痢をしないから胃腸が強い」などという短絡的な発想は当てはまりません。いくら大量の食事を摂ったとしても、そのうちの〇%を有効エネルギーに変えられるのかは、人それぞれ能力が違います。脾力とは≒後天的生命力と言い換えても良いでしょう。運動選手が「私は人の〇倍努力して賞を取った」などと言いますが、彼(女)らは脾力が化け物クラスといっても過言ではありません。たくさん練習しても、それを補って余りある脾力(消化吸収→エネルギー)がありますから、また、翌日に練習できます。もし、普通の脾力の持ち主が同じ練習量をこなしたら、心身は衰弱していくでしょう。脾力が弱い人であれば、なお更です。

Q なぜ、運動などにより月経 異常が起こるのですか?
A 月経が起こると、血と一緒に気(エネルギーの一部)も漏れ出てしまいます。それを防ぐために、身体が防衛本能を発揮して、月経を少なくしたり止めたりしているわけです。西洋科学的発想では「月経が止まった状態だと、不要物が排出されない」などといいますが、運動し過ぎの場合、不要物が蓄積する危険性よりも、必要なモノが出てしまう危険性の方が何倍も強いのです。そのため、生命維持装置が働いて月経を止めているわけです。

Q 西洋科学的方法で人工的に月経を起させる手法を勧められました。迷っています。
A 西洋科学的方法では外部から異物を注入し、エネルギーを補います。補った異物(エネルギー)のうち、余った分が月経血として排出されると考えています。これは私が東洋医学的な目で眺めて感じた印象です。

Q 西洋科学的方法と鍼灸はどう違うのですか?
A 東洋医学的手法では、外部から異物を注入することはできないし、そういった発想もありません。生命力を補った結果、身体の中でエネルギーが生産され、そのうちの余った分が月経血として排出される、と考えてもらえれば分かりやすいと思います。東洋医学は全体治療ともいいます。つまり、極論すれば、東洋医学的手法は月経 異常を改善しているわけではなく、生命力を補ってやることによって、本能により月経が起こるわけです。

Q 鍼灸で月経 異常を改善できますか?
A 鍼灸で脾力を補うことは可能ですが、本来は運動量を減らすべきです。養生とは、自分自身の弱さを認めて、個々人に見合った対策を練るのが王道です。ただし、若い人にそれを言ったところで無理でしょう。原因を除去せずに東洋医学に頼ることは王道ではありませんが、やってできないことはありません。鍼灸で改善することを希望するのであれば、運動で心身に負担をかけていることを充分に認識した上で、施術を受けて頂きたいと思います。

*以上の一問一答はダイエット性の月経 異常にも当てはまります。消費するエネルギー>吸収するエネルギー・・・という意味では同じです。
(2011.4記)

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