生命力旺気専門鍼灸

〇我々人間の欲望を具現化する技術は着々と進歩している。西洋医学についても例外ではない。一昔前の医療技術は生命力を大きく損傷する技術も多かった。子宮全摘などは、よい例である。近年は医療技術が進歩したため、部分的に悪いところを切り取るだけでよいこともある。大変な進歩であるし、歓迎すべきことだと思う。他にも色々な薬や技術などが開発され、病人は以前ほどは苦痛に耐えなくて良い場合もある。

〇良いことだと思う反面、それが医療の基本路線なのだろうか?とも思ってしまう。なぜならば、生命力を旺気させる技術については、ほとんど進歩していないからだ。我々の生命力は生活環境の人工化などから、衰退の一途をたどっている、といっても良いだろう。本来の医療技術とは、この生命力を旺気させることによって、結果的に病を治癒させる技術だと思う。

〇西洋科学的技術が進歩し、人間の神経系統を麻痺させるなど、人間の欲望にとって都合が良い状態に固定させる技術が発達すると、確かに病人は楽になる。しかし、生命力は旺気しにくくなる。日常的に強い薬を服用している方や、過敏体質者はお分かりになる方もいると思うが、西洋科学的手法により麻痺させると、生命力がガタンと下がらない代わりに、グーンと上昇しなくなり、中途半端な所で固定されることになる。

〇本来、こうしたジレンマを解決するのが東洋医学でなければならない。しかし、明治時代の東洋医学禁止政策に端を発し、今でも”西洋科学的ではないものを医療とは認めない”とする国の姿勢があり、また、私を含めた鍼灸師などの怠慢もあり(漢方家含む)、いまや東洋的手法は”養生法か気休め”くらいにしか認識されなくなってしまった。

〇わが国ほどではないにせよ、中国においても”弁証論治の危機”とか”東洋的鍛錬法をやらない”などと専門誌に掲載されるようになってしまった。もう、東洋医学の将来はダメだろう。東洋的手法は職人芸だから、どんなにシステマチックに勉強してもできるようになるものではない。東洋的なやり方は、医療技術に限らず全てそういう面がある。武道などを見てもお分かりになると思う。

〇私が東洋医学の将来について語るなど、分不相応であるが、とりあえず、私が生きている間は、生命力旺気技術を追求していきたいと思う。「月経トラブル専門鍼灸」は言い換えれば「生命力旺気専門鍼灸」なのだから・・・。

(2011.08記)

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