白砂糖W

まとめ

〇売る側、利害にある側にとって都合の良い理屈を蔓延させている
これも当然のことです。例えば健康食品を売る会社は、社会的地位のある人なども抱きこみ、自社製品の効能(長所のみを取り上げる)を大々的に宣伝します。それは営業戦略ですし、主張していることもある角度から見れば決して間違いではないため、自由競争社会であれば当然行われる周知宣伝活動でしょう。健康食品のみならず、鍼灸・整体・漢方・運動なども例外ではありません。全て施術側、売る側などの利害関係にある団体や会社などが、宣伝の一環として、自分たちにとって都合の良い理屈を並べ立てて周知宣伝しています。消費者が得ている知識のほとんどは、利害関係にある会社や団体が流した情報なのです。

典型的な例をあげてみます。

(誤1)酢を毎日〇杯のめば健康になれる→(正1)適度な酸味は肝(筋)を養い、過度に摂取すれば肝(筋)を損なう。おにぎりに梅干などを常食としていたり、少量の果物を摂取していれば、充分な場合も多い。(酢の健康食品を販売する会社の宣伝。ただし、酢を否定しているわけではありません。食べ物に適度な量の酢を入れることが、身体に良いことも承知しています)

(誤2)辛い物を食べると新陳代謝が活発になる→(正2)適度な辛味は肺気を養い、過度に摂取すれば肺気を損なう。無理に食べなくても、普通の食事に入る香辛料で充分な場合も多い。(辛味の食品を販売する会社や店の宣伝。ただし、適度な量の辛味摂取を否定しているわけではありません。)

(誤3)野菜ジュース様の飲み物を毎日〇杯飲めば血液がサラサラになる、1日に必要な栄養素の〇%を補える。→(正3)野菜を常食としていれば、無理に飲む必要はありません。「野菜汁さえ飲んでいれば不摂生しても良いのだ」という我々の不摂生欲望を見事についた宣伝です。栄養素は後から後から新しい発見がされていくものです。良いと思っていたモノの不自然な摂りすぎが実は身体にマイナスだった、と言う例はいくらでもあります(最近ではイソフラボンの過剰摂取)。昔からの考えとして、「全体食」として自然の食品をそのまま摂っていれば問題はないのです。大昔の人はすでにそのことに気づいていた感があります。(健康食品を販売する会社の宣伝)

(誤4)ミネラル〇〇水を毎日〇杯のめば毒素が体外に出る→(正4)水分を摂りすぎれば、ろ過装置である腎に余計な負担がかかります。特に冷え症の人にとって水分の摂りすぎは逆効果です。冷えると頻尿になるのは、水分を体外に排出して身体を温めるためです。(ミネラル水を販売する会社の宣伝。ただし、ミネラル水の適度な摂取を否定しているわけではありません。)

まだまだ、たくさんの例がありますが挙げたらきりがないので、このへんで止めます。どうですか、あなたは洗脳されていませんでしたか?

〇どうしたら、企業側の宣伝に洗脳されないでいられるか
 ではどうすれば、洗脳されないで済むのでしょうか?それは、「自分の感覚で考える」ことです。「白砂糖は脳にエネルギーなどといっているが、どう考えても不自然な栄養の摂り方ではないか」と誰もが思っていることだと思います。普通の食事で自然に栄養を摂ることが正道であることは、誰もが分かっているはずなのです。
 私の恥をさらす面白い話があります。20年くらい前「カルシウムは摂りすぎても害は無いから、錠剤で毎日摂っても良い」ということが常識的に言われており、薬局の前には必ずといって良いほどカルシウム錠剤の旗や広告がありました。テレビでもカルシウムの錠剤が宣伝され、まさに薬品業界にとってドル箱となっている感じでした。私もそれらの宣伝を信じ、毎日服用していました。私の友人は「栄養素を錠剤で不自然に摂るのはおかしい」といって服用していませんでした。私は友人に「偉い栄養学者や医学博士が害がないと言っているではないか。お前が考えることと医学博士が考えることのどちらが正しいのだ。」と言って友達をバカにしました。しかし、約10数年後にカルシウムだけを大量に摂る害が発見され、それを機会に薬局の店頭から旗や広告が下ろされ、テレビCMもやらなくなりました。結局それらの宣伝を信じてカルシウム錠剤を服用していた私は、約10年間にわたって腎に負担をかけ、必要なミネラルまでも体外に排出していた可能性があります。後から考えてみると、科学的根拠に基づいた医学博士の主張よりも、感覚で考えたズブの素人の友人の主張の方が正しかったわけです。「感覚で考えれば、医学博士をもしのぐ」というわけです。
 人生の重大な選択「結婚」についてはどうでしょう?年収何万円以上で、ルックスが良くて、背が高くて・・・などと科学的データ(理屈)も考慮されますが、結局、感覚で選んでいるのではないでしょうか?「やさしい人」などと言いますが、好感をもっていない相手にやさしくされても、場合によっては「気持ち悪い」と思う時さえあるのではないでしょうか?「ビビッと来た」などはまさに感覚そのものです。結婚を例にとれば、私たちは人生の重大な選択を感覚で選んでいるのです。

〇まとめ
 散々白砂糖のことを悪くいいましたが、「充分に運動(肉体労働)している人が、作業の合間に多少の甘いものを口にしても大した害にはならない(脾虚や腎虚の人を除く)」と思います。昔でいう「峠の茶屋」のようなものです。しかし、運動不足の人が、貧しかった時代の100倍もの白砂糖を摂取(現代人の一人平均摂取量19000グラム)したら良いわけがありません。感覚で考えても分かります。ただし、白砂糖よりもカラダに悪いのは遅寝、食べすぎ(極度の拒食)、運動不足(スポーツ選手などの運動しすぎ)、極度のストレスなどです。そして、何よりも最悪なのはアルコール<タバコ であることは当然です。
 もう一度白状しますが、散々偉そうなことを言った私は甘い物が大好きで、今でも誘惑に負けることは頻繁にあります。ですから自戒の念をこめてお叱りを受けることも覚悟して、勇気を出して白砂糖の私見を述べてみました。私も患者さんと共に節制して、健康に留意していきたいと思います。長嶋鍼灸室にお来しの際は「甘いものを食べ過ぎていないでしょうね」と叱って頂ければありがたいと思います。

(2008.01記)

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