〇パソコンは現代社会では必需品となっています。私の生活も、パソコンなしには考えられなくなりつつあります。しかし、私はパソコンが大の苦手です。パソコンがない世の中に憧れる、といっても良いほどです。このHPも、初めは既成のソフトを使って知り合いに作ってもらい、その後、やり方を教わって自分で手直ししています。
〇なぜ、私のようにパソコンを毛嫌いする人がいるのでしょうか?操作の仕方が分からないから?細かい作業をするのが面倒くさいから?様々な理由があると思います。しかし、それだけではなく、生命力を大きく損なうため、身体が拒否反応を示しているともいえます。特に私の場合、元来身体が弱く生命力も乏しいので、身体や精神に顕著にあらわれますが、心身に対する影響は、多かれ少なかれ誰にでもあらわれていると思います(皆さんも、長時間パソコン操作した翌日の、肌のつや、お化粧のノリ、むくみ、目やに、目の腫れぼったさを観察してみてください。それは、決して目の過使用から来る疲労のみではないはずです)。
〇身体のどこに影響するかといえば、五臓六腑全部ですが、特に肝・脾・肺・腎でしょう。このうち、肝・脾・腎は生理痛・月経トラブルに直接関わる臓です。肝はストレス型、脾は吐き気
型、腎は冷え性 型の原因となる臓です。
〇最初に肝から説明します。東洋医学では「肝は目に開く」といいます。これは、肝と目は深い結びつきがあるということです。肝虚でイライラやストレスがたまりやすい人は、目がキャシャにできている傾向があります(実証の人の場合は違います)。私自身も肝虚で、以前、コンタクトレンズをしていたときに、目の表面が荒れてしまい、眼科に通院したことがあります。「コンタクトレンズをしても大丈夫な人と、目を痛める人がいるのはなぜですか?」と眼科医に質問したところ、「あなたは目がキャシャだ」といわれました。つまり、「目のつくりが元々弱い」ということだそうです。近代科学的な現代医学に携わるお医者さんから出た言葉なので、その時にはあっけにとられましたが、その後東洋医学を学ぶうちに、「あの目医者さんは正直な人だったな」と好感をもって思い出しています。
〇肝虚の人の特徴は、ストレス型の項目で述べていますが、目に関係することを挙げると、@目が疲れやすく涙目になりやすいAチカチカしやすいB眼病にかかりやすい などです。パソコンは目を直接損なう原因となります。私も20代のとき(現在39歳)ワープロを始めて3ヶ月間で、視力が1.5から0.3まで落ちました。私の場合、重い肝虚のため、顕著にあらわれていますが、パソコン操作をした後に目の疲れは誰でも感じることだと思います。
〇いうまでもなく、目は人間の大切な1部分です。そして、この「目」を通じて、筋肉・神経・肝・血(を蔵にしまったり出したり作用)・解毒作用など全身に影響が及びます。では、これらの弊害を最小限に食い止めるにはどうしたら良いでしょうか?目を休める、照明に気をつける、などありますが、もっとも手っ取り早いのが運動です。運動をすると気が動きます。ストレスがたまりやすいということは、気が滞りやすいということです。運動は滞った気をスムーズに流す作用があります。また、肝は筋(肉)を主(つかさど)るため、逆に筋を動かすことで肝に良い刺激を与えることになります。
〇また、パソコンを長時間しかも毎日操作していると、指がつるような感覚になったり、ピクピクするといった不随意運動がみられたり、痛くなったりする人もいます。これは、肝が弱ったところに手指の使いすぎという要素が重なるためです。これも足を使った全身運動することにより軽減することがあります。手指の疲れが足を使った運動でよくなるの?と思う人もいるでしょうが、これは事実であり、私自身も経験しています。理由は前述と同様で、運動→筋→肝→神経の関連です。運動以外では、ストレスを発散する趣味を持つ、食事、睡眠を正しくする、などはストレス型
生理痛・月経トラブルで述べたとおりです。
〇次に「脾」です。「過度な思慮は脾を損なう」といいます。「身体を動かさずに、頭ばかり使っていると、胃腸を悪くする」という意味です。これは多くの人が経験済みだと思います。「足を使った全身運動は、脾が胃をもむ」と言い伝えられているように、運動すると胃腸の調子が良くなり、お腹がすきます。同時に、吐き気や便秘、湿度の高い日の頭痛、関節痛、うつ傾向、貧血、めまい、胃の不快感などを軽減する効果があります。
〇最後に腎です。「座りっぱなしは腎を損なう」の言い伝えどおり、じっと同じ姿勢でいると、腎が疲れてきて、まずは腰に影響がでやすくなります。「腰は腎の府」といいますが、腎と腰は密接に関係しています。しかも、長時間にわたって頭や上半身に意識が集中するので、身体の土台である下腹、腰や足が虚になり、ますます悪影響を及ぼします。事務労働の人や、車の運転を職業にする人に腰痛が多いのはそのためです。また、「潤い」がなくなります。腎は身体中の液を主るため、唾液が出にくくなって口や唇が渇く、胃液で出ずに食欲がない、関節液が出ずに関節痛を起こす、肌がかさかさになる、精神が殺伐としてきて丸みがなくなる(癒し系とは逆)、髪がパサパサになる、人を遠ざけたくなる、うつになる、などの症状があらわれます。生理痛・月経トラブルでは、腎が弱ると冷えが入りやすくなり、冷え性
型を誘発しやすくなります。これらの悪影響を最小限にとどめるにも、運動・食事・睡眠が大切です。
〇運動では、ウォーキングから始めて、なれてきたら公共の体育館(最近はトレーニング施設も整っています)やスポーツクラブに通って、ヒップや太もも、腹筋など骨盤周囲の筋肉と足全体を鍛えると改善します。鍛えることによって、肉体的なことだけではなく、精神も安定してきます。食事は海草や緑黄色野菜をたくさん取り入れて、腹八分にとどめることをお勧めします。食べ過ぎると消化液を余計に出す必要があるため、腎が疲れます。睡眠はとにかく早い時間帯に就寝することです。東洋医学では、夜10時に寝ることが理想ですが、それが困難であれば、なるべく早い時間帯に床に就くのがよいでしょう。睡眠時間は充分でも、就寝時刻が遅いと身体のメンテナンスができません。
〇以上、生理痛・月経トラブルと関係の深い肝・脾・腎について述べました。現代社会では、以前に比べて便利になりました。しかし、その分、内臓の力(生命力)を昔よりも余計に消耗していることがあります。これは、事務的な仕事に限らず、労働形態すべてにいえることかもしれません。人間にとって一番大切な内臓の力(生命力)は、お金で買えるものではありません。生理痛・月経トラブルに悩んでいる方々は、それを痛感されると思います。ぜひ、ご自身でいろいろな工夫をして、労働等で消耗した生命力を運動、食事、睡眠で補いましょう。そして、鍼と仲良くして1日も早く生理痛・子宮トラブルとお別れしましょう。何よりも大切な自分の身体ですから・・・。
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