〇生理痛・子宮トラブルと季節は密接に関係しています。生理痛・月経トラブルと季節というよりも、内臓の状態=精神情緒と季節が密接に関係している、といった方が分かりやすいかもしれません。現代では、精神状態と肉体(内臓)を別々に考える傾向があります。例えば、「体調不良は精神的なものだ。身体が悪いわけではない。」などという言い方をします。
〇生理痛・月経トラブルに関しても、「この生理痛・月経トラブルは精神的なものが原因、身体は健康なのに」などという言い方をします。この考え方は、心身二元論に基づいたものです。二元論とは、精神と肉体を別々なものと考えることをいいます。現代では、二元論が考え方の基本となっています。
〇これに対して東洋的な考え方では、心身一元論を説いています。つまり、精神情緒と肉体(内臓)の状態は、同一のものという考え方です。「私は精神的には普通だけど、生理痛・子宮トラブルには困っているわ。」というご指摘を頂くかもしれませんが、ここでは精神的に異常といっているのではなく、「正常であっても生理痛・子宮トラブルに結びつく兆候がある」ということです。
〇例えば、吐き気型の場合、「湿度の高い梅雨から夏にかけて気分が塞ぐ、普段から人に合わせてしまい自己主張が不得意、生理痛・月経トラブルではシクシクとした痛みが持続する」などの傾向がみられがちです。もちろん、これは短所のみではなく、長所も含めた性格的なものでもあります。
〇激痛ストレス型では肝が旺気するのは春ですから、センチな気分になったり、欲求不満がたまり怒りっぽくなる、生理痛・月経トラブルでは激痛がひどい、などといった傾向が見られます。
〇冷え性 型では腎が旺気するのが冬のため、冬に負担がかかります。よって、冬は冷えのほかにも関節がきしむ、腰が重くだるい、などの傾向がみられ、生理痛・子宮トラブルでは痛みが激しい、月経がとまる、月経血が少ない、などがあげられます。冷え性
型の場合、心腎不交といって心が異常亢進しがちな人は、心が旺気する夏の方が「汗をかきすぎて冷える、生理痛・月経トラブルもしつこい」など体調が優れない場合があります。
〇これらの現象は、精神的に調子が良いときは生理痛・子宮トラブルも比較的穏やかなため、「この生理痛・月経トラブルは精神的なものだ」などという言い方をしますが、精神的なものも実は季節−内臓に支配されているのです。もう一度、分かりやすく説明しましょう。春は肝が旺気します。そのため、激痛ストレス型人は精神情緒がアンバランスになりがちです。具体的には「怒りっぽくなる、眠りが浅い、欲求不満がたまる、センチな気分になる、便秘になる、生理痛・月経トラブルが激しい」などの現象がみられがちです。
〇梅雨から夏にかけては湿度が高いため、吐き気型の人は胃腸の消化吸収機能に負担がかかります。そのため、「鬱っぽく精神的に不安定になる、欲求不満がたまる、疲れやすい、生理痛がシクシクと長引く、不正出血がみられる、生理中に下痢をする、便秘をする、腹部が張る、オナラが出る、食べないと眠れないが食べるともたれて眠れない」などが挙げられます。ちなみに、2008年の月平均の湿度が70%を超えたのは、6・7・8月の3ヶ月のみです(気象庁で確認)。
〇秋は肺に負担がかかりますが、生理痛・子宮トラブルとは直接の因果関係はないので省きます。冬は腎が旺気し、冷えます。よって、冷え性 型の人は「腰の重いだるさ、関節の痛み、骨がきしむような疲れがある、生理痛が激痛、月経が来ない、生理後の倦怠感、精神不安定、涙もろくなる、性欲減退、いつも眠い」などの現象が見られます。
〇これらの季節的な要因は自然現象であり、人間にはどうすることもできません。ただし、内臓の状態を良くしておくことで、精神的にも落ち込みが少なく、生理痛・子宮トラブルへの負担を最小限に抑えることができます。内臓の状態を良くしておくためには、やはり運動・食事・睡眠に行き着きます。これらの下地を安定的に保つことで、外から来る様々な災いから内臓を守ることにつながり、生理痛・子宮トラブルの増悪因子を減らすことができるのです。これは、生理痛・月経トラブルのみならず、他の様々な症状、特に精神的な症状にも応用が効きます。否、精神的な症状で悩んでいる人にこそ、内臓を良くしておくことが不可欠です。
〇精神的な症状を、精神で抑えようと思っても難しいでしょう。昔の人は「火を火で消すようなものだ」といったそうです。肉体を鍛錬し身体を養生することで、精神的な不調も克服できることを昔の人は声高に説いていたようです。私の場合、胃腸の不調で苦しんだとき、1日2時間(朝1時間、夜1時間)歩くようにしたら、うそのように改善されました。
〇女性の場合、ウォーキングが胃腸のみならず生理痛・子宮トラブルに直結するので、ぜひともお勧めします。そして、精神的に快適になれば、様々な人間関係も良好に保てるでしょう。頭で考える前にぜひ実践してみてください。答えは身体が教えてくれるはずです。
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