月経周期が長い-生理トラブル専門鍼灸ー低回数による改善を追及
月経周期が長くなり、35日以上、ときには2ヶ月〜2ヶ月半に1回などの状態を経遅といいます。経遅が悪化して3カ月以上にわたって月経が起こらない場合を無月経といいます。東洋医学の立場から分類すると以下のようになります。
A分類
@肝うつ経遅(イライラ型)・・・ストレスのうっ積により肝気の流れが悪くなると気滞血於を形成することがあります。これにより子宮の血行が悪くなると経遅が起こります。
A虚寒経遅(冷え性 型)・・・体を温める機能が弱っている人、または慢性病や性生活の不摂生により生命力を損傷し、気血の生成が不足すると、血行が弱くなり経遅が起こります。また子宮を温められないために起こるものもあります。
B血虚経遅(胃腸 型)・・・病後、出血傾向、または胃腸虚弱のために血が不足すると、経遅が起こります。
B鑑別
@は実証であり、ABは虚証(虚弱体質)です。@はヒステリー、不眠、怒りが抑えられない、悲しくなる、うつ、だるくて外出が困難、食欲減退、異常な食欲(特に甘味)、吐き気、異常な眠気などの精神神経症状を伴う場合があります。月経が来るとスッキリして正常に戻ります。
またAは腎虚による下腹部や腰部のしくしくとした痛みや重いだるさ、手足の冷え、寒がりなどの症状とを伴いやすい。Bは胃腸の消化吸収能力が弱く、血の製造能力が弱いことが原因です。
C証別の解説
@肝うつ経遅(実証)イライラ型
(状態)このタイプは気が滞り流れが悪くなるため、血の流れも悪くなり発症します。特徴として、悶々・イライラとした精神状態におかれます。また、増悪因子として、怒りやいらだち・情動不安定・交感神経の使いすぎ・仕事のしすぎ・睡眠不足・運動不足などが挙げられます。精神神経症状は、月経が来るとスッキリして正常に戻ります。
(症状・所見)
@主要症状・・・月経が遅れる。月経血の排出がスムーズではなく、塊が混ざることもある。場合によっては、下腹部脹痛し、痛いところを按じても軽減しない(拒按)
A全身症状・・・悶々・鬱々とした精神神経症状、脇が張る、あくび、胸が痛い、ため息、外出困難など
B舌脈所見・・・舌の全体の色は普通か紅色、舌先か両側が紅色、舌上の付着物は白か黄色、脈はピンと張った弦のよう
(施術方針)
気の通りを改善することにより、血がスムーズに流れるように誘導します。主としく任脈穴、足蕨陰経穴、背中経穴を取穴します。鍼のみの施術になります。
A虚寒経遅(虚証=虚弱体質)冷え性 型
(状態)もともと温める機能が弱かったり、慢性症状で温める機能を損傷したり、不摂生で温める機能を痛めると、腎陽を損傷し、虚寒を呈する。いわする極度の冷え性です。この症状になると、血が凝滞して血がスムーズに流れなくなります。そのために、月経周期が長くなるのです。血を温める機能が弱いので、淡い色の経血になります。量も少なく、質もうすくなります。子宮も温まらないため、下腹部が痛む場合があります。温めると改善するため、痛みが楽になります(喜按)。ただし、更に悪化すると、下腹部痛なども起こらなくなり、無月経へ移行します。
@主要症状・・・量は少ないか正常、色は淡い、質はうすい、下腹部が冷えて痛む
A舌脈所見・・・舌の色は淡く、舌上の付着物は多め、脈は細くて無力
B随伴症状・・・極度の寒がり、腰や膝が冷えて痛い、臥睡を好む、尿は無色透明、顔色が白くつやがない
(施術方針)
下腹部を温めて陽気を高め、寒の除去を図ります。主としく任脈穴、足少陰経穴、背中経穴を取穴します。灸がメインになります。
B血虚経遅(虚証=虚弱体質)胃腸 型
(状態)
これは胃腸虚弱のために血が不足し、そのために衝任脈に充足しないために起こります。下腹部は空虚な感じがして痛みます。また、めまい、不眠、イライラなどの症状を伴います。
(症状・所見)
@主要症状・・・量は少なく、色は淡、質は希薄、下腹部の鈍痛など
A舌脈所見・・・舌の色は淡く、舌上の付着物は少、脈は弱く細い
B随伴症状・・・下腹痛、めまい、不眠、イライラ、顔はつやがない
(施術方針)
胃腸機能を改善し血の不足を補います。主として任脈穴、足陽明経穴を取穴します。鍼と灸を併用します。
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