外国人を対象とした妊娠データ

「肝うつ気滞」という用語がある。「肝うつ気滞」は無理矢理分ければイライラタイプに属し、@実証(肝気うっ結)とA虚証(血虚気滞等)の2通りがある。@実証について説明すると、「生命力は充分に生産されているが、それを捌くことができずに通りが悪くなり、滞りが生じる(煙の量は充分あるが、それを捌く煙突が詰まっている)」というもの。それに対して、A虚証は「煙の量が少なくて流れが滞ること」を意味する。この2つは根本的に異なっている。

中国の臨床報告を見ると、「@実証」が多くみられる。それは日本人の比ではない。「激しく怒った時から発症した」などとする表現が多いことがそれを裏付けている。また、欧米人は生命力旺盛な人が多く、「@実証」が多いことは皆さんも感じているのではないだろうか。西洋医学において、虚弱体質が充分に考慮されていない事実を見ても、それは明らかだろう。それに比べて、日本人は「A虚証」の人が圧倒的に多い。この2つの体質は表面上はよく似ているため、間違いやすいのだが、中身は全く逆だ。そのため、中国人や欧米人の臨床報告を、日本人にそのまま当てはめようとしても無理がある。

不妊データのひとつに、「中国や欧米において、西洋科学的手法と東洋的手法を併用した結果、妊娠率が高くなった」というものがあるが、これなどもそのまま日本人に当てはまるか否かは定かではない。ましてや、ホルモン治療を行っているのであれば、なおさらであろう。世の中に出回っている上っ面な情報ほど、信用できないものはない。気をつけた方が良いと思う。

心(こころ)が弱っている人を狙うしたたかな猛禽類

子供が欲しくても、なかなか実現できない方の多くは、真剣に悩んでいる。その深刻度は、私のような者には計り知れないものだろう。そんな悩みを抱えて心(こころ)が弱くなっているところに、新興宗教や新興健康法・鍼灸・整体・漢方などが入ってくる。こうした業種は、「ジワジワと効く」「長く続けないと効果がない」などと言って、ごまかしながらお金をかすめ取って行く。それは当(まさ)に弱っている小動物を狙う”したたかな猛禽類”のようだ。どんな分野においても良い面と悪い面があるものだが、そのうちの良い面ばかりを強調して声高に宣伝するのが、そうした商売人の特徴だから性質(たち)が悪い。心(こころ)が弱っている時は、物事を冷静に判断することは困難かもしれない。しかし、そんなときほど、ご自身のことを客観的に見つめることが必要であろう。偉そうなことを言っている私自身も、いつ、そうした紛(まが)い物に引っかかるか分からない。気をつけなければならない。
(2012.02記)

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