〇欧米流肉食栄養学は、「〇〇という栄養素を一日〇g(r)摂取しなければならない。」という概念で成り立っています。しかし、それらを鵜呑みにして身体の不調を抱える人が後を絶ちません。
〇いくら腹の中に無理矢理に栄養素を詰め込んでも、無意味です。自分自身の許容範囲内で食すれば、そのほとんどは有効に消化吸収され、身体のエネルギーになります。しかし、胃腸の許容範囲を超えて摂取した分はエネルギーにはなりません。エネルギーにならないばかりでなく、内臓に負担がかかり、生命力を消耗します。
〇メディアで取り上げられる栄養の摂り方は、”出すこと”についての考慮が足りません。お金を貯めようと思ったら稼ぐことも大切ですが、出す方も考えると思います。「これだけの収入があって、これだれの出費があるから、これだけ貯金して」と綿密に計算するのではないでしょうか?しかし、身体のこと(例えば栄養摂取)になると、急に単純な思考回路にはまってしまいます。つまり、入ることばかり考えて、それがどのようにエネルギーになっていくのか、個人差はどの程度あるのか、適正な量はどのくらいなのか、どのように食べたらエネルギーとして効率的に作用するのか、どうしたら内臓に負担をかけないのか・・・などです。それは決して一律ではなく、人によって全く違います。吸収率〇%などというのは、「人は皆同じ」という誤った考え方によるものです。人間は金太郎飴を切ったように同じものが出てくるわけではありません。人によって天と地ほどの差があります。くやしいことですが、それが現実です。
(腎虚)
〇腎は科学的には不要分を尿にろ過して排出する臓器とされています。それに対して、東洋的な考えでは、腎を科学的な排泄機能としての意味も踏まえながらも、「先天の精(父母からもらった最も大切なエネルギー源)」「生命力の源」「五臓六腑の土台」とし、腎気が宿るヘソ下3寸の場所(子宮の辺り)を肚(はら)として、最重要視します。そして、男性も女性も生殖器は丹田にあるわけです(男性の睾丸も胎児の時はヘソ下に収まっています)。「肚(はら)に力を入れる(”肝=きも”は間違いです)」「肝腎要(肝心は本来は間違い)」などという言い方は、腎を重要視したあらわれです。つまり、排泄を主る臓器を最も重要視しているわけです。
〇西洋科学的には、腎が健全でなくなると、老廃物などがうまく排泄できないため、体調不良が現れる・・・ということになるのでしょう。しかし、東洋的にはもう一歩進んで、腎虚になると冷え性タイプに代表されるように、生命力が減退すると考えます。そのため、胃腸や生殖機能はもとより、精神不振に悩まされます。腎虚タイプの精神的な辛さは生命力が普通にある人には、絶対に理解できません。毎日、普通に生活するだけでも、疲れ果てて骨がきしむ思いです。しかし、分からない人からは、「別に病気でもないのに・・・」「若いんだから・・・」などといわれてしまいます。
〇先日も芸能人が腎臓病を苦にして引退し、その後、お亡くなりになりました。これなどは、典型的な腎虚の症状です。「身体の不調が精神的負担となって・・・」などという単純な話ではありません。これが、腎でなくて他の臓器だったら、そこまでの精神不安定にはならなくて済んだと思います。私は難病に伴う腎虚で死にかけた友人を間近で見ています(西洋科学的には腎臓の数値には反映されていない)し、私自身が生まれつきの腎虚(親からの遺伝)ですから、腎の大切さは身にしみて分かっているつもりです。東洋では「腎が土台」と何千年も前から言われていますが、なるほど昔の人はよく分かっていたのだな・・・とつくづく関心させられます。
(お血)(参照:子宮・卵巣トラブル)
「お」という字は難しい漢字なのでひらがなにさせて頂きます。女性の月経トラブルは、まさに「お血」そのものです。「お血」は本来、排出されるべきものです。それが身体の中に残ると「アマリモノ」として局部にたまっていきます。その結果、生理痛や月経時のカタマリとなって現れます。これも、出すことがうまくいかないことを意味しています。
他にも、出すことがうまく行かない結果として、ストレス・イライラタイプの肝うつ気滞、吐き気タイプの痰飲などがあります。これらは実証として、月経トラブルに直接的に関わっています。
(2011・4記)
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