〇椿歩という東洋的鍛錬法がある。私はほぼ毎日実践して、もうすぐに10年になる。この鍛錬法は奥が深く、今でも新しい発見がある。最近、気づいたことは、コンクリートの上で行っても効果が低いということだ。河川敷にはコンクリートで固められている部分があるので、平らな場所で立とうと思い、コンクリートの上に立ってみるのであるが、私の身体の中で顕著な変化がみられない。
〇それに比べて、同じ河川敷でも土の上に立つと、身体の中で顕著な変化があらわれる。超過敏体質の友達曰く、「裸足で立つべきだ」ということだったので、裸足で立ったところ、より一層よい変化がみられたが、下半身が冷えて下痢したので、裸足はやめた。
〇土の上で立つと、どんな変化がみられるか?
・シタッパラが充満してくる。
・手先がビリビリしてくる。10〜11月頃の暗い時間帯にやると、掌が熱を持つため、白い湯気のようなものが上がる(寒いと息が白くなるのと同じ)
・腸がゴロゴロと鳴る
・イライラがなくなり落ち着き、不埒(ふらち)な欲望が消失する
・カサカサに乾いていた身体に潤いが戻る(特に唾液が出てくる) など生命力が旺気する現象多数。
コンクリート上ではこうした効果は極めて弱く、建物の中で行ったら益々効果は弱くなってしまう。以前、過敏体質の患者さんに簡単な鍛錬法を教えたところ、「外でやると身体が変わるのに、家の中でやると何も起きない。どうしてか?」と聞かれたことがある。
〇人類は長い間、土の上で生活していた。コンクリートの上で生活し、コンクリートの中で眠りにつくようなことはなかった。しかし、近年はコンクリートに囲まれて生活するようになっているのだから、生命力が旺気しなくなるのも無理はない。
〇近年の現代病について、まことしやかな説が流布されている。食品添加物や環境ホルモンはその典型だ。しかし、私が日常生活や生命力旺気運動を通じて感じることは、我々を取り巻く環境の多くが歪(いびつ)になってきているということだ。食事・運動・睡眠は最も直接的であるが、それ以外でも空気・コンクリート・土・冷暖房・生態系その他、我々を取り巻く様々なものが、生命力旺気とは逆の方向に進んでいるように思う。これらは、我々人間の欲望が生み出した産物だろう。何十年も前と比べると、上っ面(うわっつら)だけ見れば便利になったように思えるが、中身を深く追求すると、相当不便になっている面も否定できないと思う。
〇鍼灸の患者さんは繊細な人も多い。中には、現代の不便さについて顕著に感じている人もいるだろう。気づいた方は、ぜひ教えていただければありがたいと思う。
(2011.07記)
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